慢性疾患

腰椎椎間板ヘルニア

症状・病態

 椎間板が後方の脊柱管内に突出し、神経根を圧迫する(図1)ため神経の支配領域に坐骨神経痛が出現します。初めのわずかな期間以外は、腰痛は目立たず、下肢の痛み(坐骨神経痛)のため悩まされます。第四腰椎と第五腰椎間の椎間板か、第五腰椎と仙骨間の椎間板に発生します(他は例外的)。前者の場合第五腰神経が障害されるため、大腿の外側から下腿の前外側に痛みが走ります。後者の場合、第一仙髄神経が障害され、大腿の後ろから踵の方へ痛みが放散します(図2)。

腰椎椎間板_01

   (図1)

腰椎椎間板_02

(図2)下肢放散痛

診断

 仰向けで臥床してもらって、膝を伸ばした状態で下肢を挙上していくと坐骨神経痛がひどくなり、挙上できなくなります(ラセーグ徴候、図3)。進行すると知覚障害や母趾の筋力低下が出現します。残念ながら手術が考慮される場合は、MRIで確認します(図4)。

(図3)下肢伸展拳上試験

腰椎椎間板_03_04

(図4)ヘルニアのMRI

治療

 麻痺のため下垂足となる場合や、痛みがコントロールできず患者さん自身が強く望まれる以外は、基本的に手術は考えません。従って手術となるのは稀です。消炎鎮痛剤、局所安静、理学療法と最後で最強の切り札として硬膜外ブロックを行います。三ヶ月ほどの長期を要する方もありますが、大多数は良好に治癒に至ります。

関連記事