慢性疾患

五十肩(肩関節周囲炎)

症状・原因・病態

 五十肩と言っても、五十代の方以外でも罹ります。肩の角度によって痛み(図1)、特に 90度付近で痛みが強く、支障をきたします。また夜間痛も特徴です(図2)。日頃かばってあまり使えないので、筋力が更に低下します。痛みを放置すると、治癒まで長期(数年ということも)を要したり、拘縮と言って関節の動きが制限されたりして困ることが多いので、ちゃんと受診して治療なさることをお薦めします。

五十肩_1

(図1)

五十肩_2

(図2)

 原因ははっきり解っていませんが、加齢、使いすぎ、外傷などが考えられます。案外左に多い傾向もあります。

 大きく3つに分けて、酷使によって起こる方、特に誘引なく発症する方と、外傷の後続発する方があるようです。

 また私は石灰沈着を生じた場合(図3)や、若干の腱板損傷を合併していても、五十肩の亜型ととらえています。その方が理解しやすいからです。

五十肩_レントゲン

(図3)石灰沈着性滑液包炎

治療

 消炎鎮痛剤、外用薬、病態によってリハビリ(拘縮がある場合必要です。図4)などを行いますが、週一回の関節注射(図5)が最も有効で、五回くらいは行います。こうして長くても2~3か月で治癒する方がほとんどです。

五十肩_運動療法

(図4)運動療法

五十肩_関節注射

(図5)関節注射

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